毎日、ご先祖様を思いお仏壇に手を合わせるのが習慣になっている人もいると思います。ふとお仏壇に、家族の健康などのお願いごとをしてしまった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。そもそもお仏壇に手を合わせる際にお願いごとをしてもいいのでしょうか。
お仏壇にお願いごとをしてはいけない?
お仏壇はお願いごとをする場所ではなく、あくまでもご先祖様に感謝の気持ちをお伝えする場所です。ご先祖様の供養はもちろん、今まで健康に過ごせたことに対して感謝の気持ちを込めて手を合わせます。
そもそも願掛けをするのは神様なので神社で行うものになり、仏壇は守護を目的にしています。日本には八百万の神の信仰が昔から伝えられていますし、願い事を叶えるのは神様が行う仕事のようなものです。それなのにご先祖様が願い事を叶えるというのは少し違う話になってしまうのかなと思います。
なかにはご先祖様に守って欲しい、見守っていて欲しいという気持ちをお仏壇にお願いする方もいるのですが、願い事はそもそものお仏壇の目的とは違うのです。
お仏壇は供養のために置くものですが、そもそも心安らかに成仏し、この世の執着を忘れて平穏な世界に進んでもらう目的があります。宗派によっても多少の違いはあるかもしれませんが、お仏壇の目的は先ほど記述したとおり、感謝の気持ちを伝えるのが正しい方法です。
お仏壇には感謝の気持ちを伝えること
毎日のお参りでは、お願いではなくその時々のことを報告します。例えば家族にこんな変化がありましたよ、今日も元気で過ごせたこと、孫の成長などさまざまなことをご先祖様に伝えているのではないでしょうか。
お仏壇に手を合わせるのはあくまでもお願いではなく報告であり、ご先祖様がいてくださったからこの世に生を受け今があることを感謝の気持ちとして伝えます。子孫の役目はご先祖様を敬い、感謝の気持ちを持ち続けることです。
お仏壇はあくまでも供養の場ですので、ご先祖様に願い事はしないようにしましょう。
まとめ
ご先祖様を供養する目的があるお仏壇ではお願いごとではなく、感謝の気持ちを心を込めて伝えるようにしましょう。ご先祖様・故人様が安心して成仏できるように心配や不安を残さないように私達も配慮していかなくてはいけませんね。