仏具に関するQ&A

仏具の様々な材質のメリット・デメリット・お手入れ方法を教えてください。

仏具の材質は金属製(主に真鍮)、ガラス製、陶器製、木製の仏具があります。それぞれメリット・デメリット・価格の違いなどがありますのでご紹介させていただきます。

金属製仏具
金属製仏具のイメージ
メリット 仏具の素材の中では一番種類が豊富なため、様々なデザインのものを選ぶことが可能です。
デメリット ザビが発生することがあります。大抵の金属製仏具は表面にコーティングしてあるため、そのコーティングがされている状態であれば錆びることはほとんどありません。ですが仏具を落としたり、キズなどが入ってしまうと、そこはコーティングがはがれた状態のため、手の汗などがつくとそこから錆が発生します。
価格 リーズナブルなものから高額なもの様々あります。金属製の仏具を作る際は「金型」を作る金額が高額な代金がかかりますので大量生産できる仏具の場合はリーズナブルにすることが可能ですが、あまり選ばれない仏具ですと値段が高くなる傾向があります。
お手入れ方法 乾いた布で拭いていただくことで綺麗に長持ちします。色付された仏具やメッキ加工の仏具は真鍮磨きなどで磨くと色が変わってしまいますので注意が必要です。当店のショールーム展示品などはクレ556のような表面皮膜を形成する油を塗り、さびにくいようにして綺麗な状態を維持しています。また表面加工が特殊な仏具(さび色の仏具など)に関しては表面が変色することもありますので油を塗ることは避けてください。
産地 金属製の仏具の主な産地は国内は「富山県高岡市」になります。古くから金物の産地で日本でつくられる銅器の90%は高岡生まれです。海外製の仏具の場合は中国製が比較的多いです。
ガラス製仏具
ガラス製仏具のイメージ
メリット 美しさがあります。他の素材には表現できないような色合いもガラスは表現できるためお仏壇の中で見ていて飽きないような商品もたくさんあります。
デメリット やはり割れてしまうことがあるのがデメリットです。仏具購入時に「もし割れてしまった際に単品購入可能か」を必ず確かめてから購入されることをお勧めします。ちなみに当店では全ガラス仏具で単品補充に対応しております。
価格 一口にガラス製仏具といってもガラスを生産する工法で値段が大きく変わります。吹きガラスなどで1つずつ作る仏具は美しさの反面、職人の手作りのため高くなります。型にガラスを流し作る工法では、大量生産できるためリーズナブルな価格になります。
お手入れ方法 水洗いでお手入れ可能です。また灯立てなどの火を使う仏具はあったまっている状態で水洗いすると割れることがありますので時間がたってからお手入れして下さい。灯立てのロウは少しあったまった状態で「つまようじ」でつつくと綺麗に取れます。
産地 ガラス工房は日本各地にあります。北から小樽ガラス(北海道)・津軽びいどろ(青森)・肥前びーどろ(佐賀)・琉球ガラス(沖縄)などです。ちなみに産地の名前にある「びいどろ」とはポルトガル語でガラスを表す言葉です。
陶器製仏具
陶器製仏具のイメージ
メリット 仏具の中では一番リーズナブルなため、予算が合わない場合などは是非ご検討頂くと良いでしょう。また花柄などの絵柄が好みの方はニーズが合いやすいでしょう。
デメリット やはり割れてしまうことがあるのがデメリットです。仏具購入時に「もし割れてしまった際に単品購入可能か」を必ず確かめてから購入されることをお勧めします。ちなみに当店では全ての陶器製仏具が単品補充に対応しております。
価格 仏具の中では一番リーズナブルな価格帯です。当店でも5点セットで10000円を下回る価格のものからラインナップがあります。ブランド名(大倉陶園や深川製磁など)が入ると高級になります。
お手入れ方法 水洗いでお手入れ可能です。また灯立てなどの火を使う仏具はあったまっている状態で水洗いすると割れることがありますので時間がたってからお手入れして下さい。灯立てのロウは少しあったまった状態で「つまようじ」でつつくと綺麗に取れます。
産地 仏具では有田焼(佐賀県)や美濃焼(岐阜県)などがラインナップが多くて有名です。
木製仏具
木製仏具のイメージ
メリット 木目を出しているお仏壇には良くマッチします。お仏壇全体に木のぬくもりが漂います。触った際の手触りなどもどこか暖かさを感じます。
デメリット 木製仏具は種類があまり多くない為、多くの商品からは選ぶことはできないでしょう。また木のフシなどが表面にでることがあります。また、100%木材で作ることはできません。なぜなら花立てや茶湯器など水を使う仏具は木材では役割を果たせないため内側が金属などの異素材になっていることがほとんどです。
価格 リーズナブルなものから高額なもの様々ありますが、基本的に高額帯のものが多いです。木製仏具は需要が少なめなのでメーカーも大量生産できず、割高になりやすい傾向があります。
お手入れ方法 乾いた布で拭いていただくことで綺麗に長持ちします。表面にウレタン塗装が施されていることが多いですが、お仏壇と同様、水ぶきや水洗いはしないようにしてください。異素材と組み合わせてある場合はその異素材のみを水洗いなどすることは可能です。
産地 旭川(北海道)や静岡などの木工産地で生産されることが多いです。