仏具に関するQ&A

「現代のモダン仏壇」と「従来のお仏壇」の仏具セットの飾り方の違いを教えて下さい。

お仏壇の仏具の飾り方は「現代のモダン仏壇を想定した仏具セット(6点セット)」と「従来の唐木仏壇・金仏壇を想定した仏具セット(11点セット)」で異なってきます。また従来の唐木仏壇・金仏壇の飾り方は宗派・地域・菩提寺の考え方によっても変わりますのでご参考までにという形でご覧ください。

現代のモダン仏壇を想定した「仏具セット(6点セット)
現代のモダン仏壇を想定した仏具セットのイメージ

現在のモダン仏壇は仏具を一対で飾らず、1つのみで飾ることが多いので仏具の数は最小限です。一般的に「五供」をするための5点セット+線香差しを加えた6点セットで販売されていることが多いです。

1.前香炉 線香を焚くための仏具が「前香炉」です。灰や香炉石を入れてお線香を立てます。お線香の煙は「故人様の食べ物」であり、また自分自身を清め、線香の煙が現世と黄泉の国とをつなげてくれる意味合いがあります。一般的にお仏壇の須弥壇の一番下の段の中央に飾ります。香炉に入れる「香炉灰」も様々な種類があります。
2.灯立て ロウソクを立てて火を灯すための仏具が「灯立て」です。燭台ともいいます。ロウソクの火は、線香に火をつけるためにも使いますが、「火を灯して供養するための仏具」という意味合いの仏具です。一般的にお仏壇の須弥壇の一番下の段の使いやすい位置に飾ります。消すときは息で消してはいけません。火消しや手で仰ぎ消します。「火消つきライター」なども便利です。
3.花立て 花立ては、常花(じょうか)や生花を供える際に使用します。仏壇に花を飾るのは、花の芳香によって邪気をはらい、場を清めるという意味もありますが、美しい花を飾り、仏様に喜んで頂くという意味合いもあります。一般的にお仏壇の須弥壇の一番下の左側に飾ります。常に生花を飾るのは大変ですので「プリザーブドフラワーの仏花」などもおすすめです。
4.茶湯器 仏様の渇きを癒すために、入れたてのお茶やお水を入れて供えます。出来るだけ毎朝供えるようにしましょう。一般的にお仏壇の上から2段目の左側に飾ります。本尊(仏像)から見て「右手にお茶」と覚えると良いでしょう。
5.仏飯器 仏様に捧げるごはんを入れる器「仏飯器(仏器)」です。炊きたてのご飯を高く丸く盛ります。出来るだけ毎朝供えるようにしましょう。一般的にお仏壇の上から2段目の右側に飾ります。本尊(仏像)から見て「左手にお茶碗」と覚えると良いでしょう。
6.線香差し お線香のストックを差して置く為の仏具です。特に仏具を置く位置に決まりはないですが一番下の段のお線香を取りやすい位置に飾ると良いでしょう。
従来の唐木仏壇・金仏壇を想定した仏具セット(11点セット)
従来の唐木仏壇・金仏壇を想定した仏具セットのイメージ

従来のお仏壇は仏具を一対で飾ることが多いです。また宗派ごとに飾り方が異なります。画像は参考までに浄土宗のお飾りの例です。画像では合計11点の仏具を掲載しております。仏具店での販売時は「玉香炉を除いた10点」または「玉香炉を含む11点」で販売されていることが多いです。

1.前香炉 線香を焚くための仏具が「前香炉」です。灰や香炉石を入れてお線香を立てます。お線香の煙は「故人様の食べ物」であり、また自分自身を清め、線香の煙が現世と黄泉の国とをつなげてくれる意味合いがあります。一般的にお仏壇の須弥壇の一番下の段の中央に飾ります。香炉に入れる「香炉灰」も様々な種類があります。
2.灯立て一対(2個) ロウソクを立てて火を灯すための仏具が「灯立て」です。燭台ともいいます。ロウソクの火は、線香に火をつけるためにも使いますが、「火を灯して供養するための仏具」という意味合いの仏具です。一般的にお仏壇の須弥壇の一番下の段の使いやすい位置に飾ります。消すときは息で消してはいけません。火消しや手で仰ぎ消します。「火消つきライター」なども便利です。従来のお仏壇用の仏具セットでは1対のセットとなっていることが多いです。
3.花立て一対(2個) 花立ては、常花(じょうか)や生花を供える際に使用します。仏壇に花を飾るのは、花の芳香によって邪気をはらい、場を清めるという意味もありますが、美しい花を飾り、仏様に喜んで頂くという意味合いもあります。一般的にお仏壇の須弥壇の一番下の左側に飾ります。常に生花を飾るのは大変ですので「プリザーブドフラワーの仏花」などもおすすめです。従来のお仏壇用の仏具セットでは1対のセットとなっていることが多いです。
4.茶湯器 仏様の渇きを癒すために、入れたてのお茶やお水を入れて供えます。出来るだけ毎朝供えるようにしましょう。一般的にお仏壇の上から2段目の真ん中に飾ります。その両脇に仏飯器を置く形です。
5.仏飯器一対(2個) 仏様に捧げるごはんを入れる器「仏飯器(仏器)」です。炊きたてのご飯を高く丸く盛ります。出来るだけ毎朝供えるようにしましょう。従来のお仏壇用の仏具セットでは一対のセットとなっていることが多いです。茶湯器を真ん中にして一対で飾ります。
6.玉香炉 玉香炉は、本尊の前に置き、抹香や焼香を焚くための香炉です。仏壇内に置くことから、実際には安全のため焚かない場合が多い仏具です。
7.線香差し お線香のストックを差して置く為の仏具です。特に仏具を置く位置に決まりはないですが一番下の段のお線香を取りやすい位置に飾ると良いでしょう。
8.マッチ消し 従来はマッチを使用してロウソクに火を灯すことがほとんどだったので従来のお仏壇用の仏具セットではマッチ消しが仏具に含まれることが多いです。