モダン仏壇の飾り方【本尊・お位牌・仏具・リンなどの配置方法】

本日は現代のお仏壇の主流である「モダン仏壇」における基本的なお仏壇の飾り方をご紹介いたします。

モダン仏壇の飾り方

モダン仏壇は従来のお仏壇に比べると非常にシンプルなお仏壇ですが、仏具などのお飾りはコンパクトながらも従来通りのお供えをしっかりとして、飾ることができます。
この記事がモダン仏壇の購入を検討されている方のお役にたてれば幸いです。

モダン仏壇のお部屋への配置

お仏壇を設置する位置で中に入れる仏具の色やお仏壇の色など様々なものが変わる可能性がありますので、まずは置き場所を最初に決められてからお仏壇を選ばれるのがおすすめです。

モダン仏壇をリビングに設置したイメージ

お仏壇を飾る部屋について

家の中でのお仏壇の設置場所は家族で毎日拝める場所を選ぶことが重要です。リビングなどでも全く問題ありません。またお仏壇は木材で出来ているので、冷暖房が直接当たってしまう場所や直射日光が当たる場所は劣化を早める為、避けて下さい。

【お仏壇の置き場所】リビング、寝室、和室へ飾る場合のメリットと注意点を解説。

お仏壇の向きについて

基本的にどの向きを向いているからダメといった決まりはありません。ですが宗派ごとにどの向きが良いといった考え方もあります。詳しく知りたい場合は下記の記事をご覧ください。

【お仏壇の向き(方角)について】各宗派推奨の向き、鬼門と仏壇の関係を紹介

モダン仏壇の飾り方

モダン仏壇においては仏具・リンについてはどの宗派も同じように飾ります。
基礎知識として「従来のお仏壇の飾り方」は花立てや灯立てなど全て1対(2個セット)で飾っていましたが、現在の「モダン仏壇」はお仏壇内のスペース上、基本的に1対で飾らずに1個のみです。

なので「モダン仏壇」はお仏壇内がスッキリとしたお飾りができます。非常に簡単ですので最後まで見ていきましょう。

ご本尊の飾り方

お仏壇にもご本尊様があることにより「故人が仏の世界でもお守りされる」、また「生きている私達も守ってもらえる」と言われています。お仏壇本来の意味合い的にも、ご本尊様はお仏壇の中では、一番重要なものとされています。下記の画像のように「仏像タイプの本尊」と「掛け軸タイプの本尊」があります。基本的にどちらをお選びいただいても大丈夫です。
ご本尊のタイプ(仏像と掛け軸)

ご本尊のサイズのバランス参考

ご本尊はお仏壇中央の一番高い位置に飾るのが決まりです。また「ご本尊の高さ」は「お位牌の高さ」よりも高くする方が良いとされています。理想としては「ご本尊の目線の位置」より「お位牌の最上部」が下にあることが理想です。

ご本尊を飾る際のサイズのバランス

宗派によって本尊が異なります

ご本尊は宗派によって異なります。それはインドから中国や日本に伝わり「高僧」により仏教に対する考え方などに違いが生じて、色々な宗派が生まれて、なので宗派ごとにお祀りするご本尊に違いがあります。詳しくは下記で宗派ごとのご本尊の飾り方を説明しております。

お位牌の飾り方

お位牌に関してはほとんどの宗派で飾ります。ただし浄土真宗本願寺派・浄土真宗大谷派のようにお位牌を飾らない宗派もあります。浄土真宗でお位牌を作られたい方は下記の記事をご覧ください。

お位牌作らない「浄土真宗」でもお位牌を作りたい方へ【お位牌の作り方】

お位牌のサイズのバランスについて

お位牌がご本尊様の背を超えないようにお位牌を製作します。またご先祖様のお位牌の大きさが一番大きくなるようにします。

お位牌の高さは本尊を超えないようにします
もっと詳しく知りたい方は下記ページをご覧ください。

お位牌の並べ方について

お位牌の並べ方には決まりがあります。基本的に右側上段が1本目のお位牌の配置する位置となります。

お位牌の並べ方、配置の画像
もっと詳しく知りたい方は下記ページをご覧ください。

仏具の飾り方

仏具によって荘厳(しょうごん)して初めてお仏壇としての意味を持ちます。仏具はご本尊を供養するのと共に、ご先祖や亡き人を供養するためのものです。
お香を立てることも、お花を飾ることも、ロウソクに火を灯すことも、ご飯やお水をお供えすることと一緒で、仏様への「お供え」です。この5つのお供えを「五供(ごくう)」といいます。
仏具セットは上記の五供を基本にした5点セット+線香差しをプラスした6点セットが一般的です。

仏具の飾り方

ご飯の供え方

ご飯はお仏壇中段の右側にお供えします。基本的には朝炊き立てのご飯を供えて、その後おさがりを頂きます。毎日お供えが大変という方は月命日やお盆・お彼岸・お正月など節目節目にしっかりとやられることをおすすめします。毎日食べ物に困ることなく生活できていることへの感謝を示す意味もあります。

お水の供え方

お水はお仏壇中段の左側にお供えします。お仏壇に水をお供えする理由は、亡くなった方は常に喉が渇いている状態にあると考えられているからです。また、毎日食べ物や飲み物に困ることなく生活できていることへの感謝を示す意味もあります。水の代わりにお茶をお供えする方もいます。これは決まりはありませんのでお水でもお茶でも良いでしょう。

お花の供え方

花立てに飾るお花は、花の芳香によって邪気をはらい、場を清らかにするという意味もありますが、美しい花を飾り、仏様に喜んで頂くという意味合いもあります。当店では水やり不要の「ブリザーブドフラワー」が非常に人気です。また合わせて「お仏壇に飾るおすすめのお花・飾ってはいけない花はありますか?」というQ&Aもご覧いただければ幸いです。

ロウソクの供え方

灯立ては仏様の「知恵」を意味するローソクの明かりを灯すことで、あの世からこの世への誘導灯となり、架け橋の役目を果たしてくれます。線香の火はなるべくロウソクからつけるようにします。当店では「10分ロウソク」といったような短いロウソクを良く販売させていただきます。短い方が安全ですので是非ご検討下さい。

お線香(香炉)の供え方

前香炉でたくお線香は「香食(こうじき)」といって香りは亡くなった方の食べ物であるとされています。天に上ってゆくお線香の煙が、この世とあの世を繋いでくれると言われています。お線香を差す部分は「従来の香炉灰(白い灰)」でも良いですが、天然石の「洗える香炉石」がエコで見た目も綺麗で人気です。またお仏壇周りも灰が飛ばずに綺麗になります。
仏具の香炉に香炉石を入れた画像

リンの飾り方

一般的に仏様にお線香をあげ、手を合わせる際の合図として使われる仏具です。飾る位置としては最下段の右側が良いでしょう。様々な種類のおりんがありますので、音色の美しさかデザインやカラーで決められて良いでしょう。選び方については「おりんの選び方」をご覧ください。

また「おりん」が響かせる音は、空間を清めて邪気を払うとされています。供養や祈りを「おりん」の音に乗せて、極楽浄土に届けるともいわれます。

おりんを飾る位置

まとめ

いかがでしたでしょうか?
モダン仏壇はスタイリッシュですがしっかりと仏教に沿った飾りができる現代のお仏壇です。よくお客様の中でモダンすぎるお仏壇を見てびっくりされる高齢のお客様もたまにいらっしゃいますが、ちゃんと仏具の意味や従来の飾りとお供え物はなんら変わっていないことをご説明させていただくと納得してご購入頂けます。
この記事が皆様の大切なご供養のお役に立つことを願っております。最後までご視聴頂きまして誠にありがとうございました。

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