お仏壇の「表面仕上げ」を解説
お仏壇の商品ページをご覧いただくと品質表示の欄に「表面仕上げ」という項目があり「ウレタン仕上げ」「オイル仕上げ」「ポリエステル仕上げ」「ラッカー仕上げ」などの用語がでてきます。これはお仏壇の木材の仕上げ方法で塗装をすることでお仏壇の木材の劣化を防ぎます。なのでお仏壇を永く愛用して頂く為に、こだわって頂きたいところでもあります。
また意外と見た目にも大きな影響を与えます。サラサラしている木材の表面、ツルツル鏡面の表面など、お部屋の家具との相性にも左右します。それらをも踏まえてご紹介いたします。
【1】ウレタン仕上げ(各種)
ウレタン仕上げは木材の表面にウレタン樹脂という透明な膜を作る塗装方法です。ポリウレタン樹脂を使用するので、ウレタン仕上げと略称されます。量産家具はほとんどがこの塗装方法です。品質的にもオススメの塗装方法の一つです。
ウレタン仕上げのメリット
- 表面に硬い膜をつくるので水・熱・汚れに対し、圧倒的に強い
- 定期的なメンテナンスの必要がない
- 木の呼吸を抑制するので割れや反りが発生しにくい
- ウレタン仕上げの中でもたくさん種類があり、お仏壇のデザインに合わせることが可能
ウレタン仕上げのデメリット
- オイル仕上げ・ラッカー仕上げに比較すると若干高価
- 表面に樹脂の膜を形成するので木の質感が少し遠のく
ウレタン仕上げの種類
- ウレタン塗装(通常仕上げ)・・・ウレタン塗装がしっかりと施され、斜めから見ると光が反射し、木材が表面仕上げ塗装されているなとわかる塗装方法。
- ウレタン塗装(オープン仕上げ)・・・ウレタン塗装を最大限薄くし、木の質感を残す塗装方法。一見、オイル仕上げにみえ、表面仕上げ塗装がされていないように感じる塗装方法。
- ウレタン塗装(鏡面クリア仕上げ)・・・艶アリのウレタン塗料を使用し、塗装と研磨を何度も行い厚い塗膜で覆う。光沢感溢れるツヤツヤした質感。後述する鏡面のポリエステル仕上げよりも安価ですが、美しさはポリエステル仕上げの方が上です。
ウレタン仕上げが施された当社のお仏壇
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【2】オイル仕上げ
オイル仕上げは木材の表面に植物性のオイルを塗りこむ塗装方法です。植物性のオイルのため、体に無害。赤ちゃんが舐めても大丈夫です。アレルギーのある方にも安心して使用いただけますので、自然環境を意識したナチュラルな仕上げとなります。
オイル仕上げのメリット
- 表面を膜で覆っていないので手触りがそのままの木の質感を味わえる
- 北欧家具のような質感がおしゃれ
- アレルギーの方や赤ちゃんにも安心
- 使うほどに味がでる
- 再塗装が容易に自分でできる
オイル仕上げのデメリット
- 塗膜がないので、急激な乾燥・加湿などで割れや反りが発生することもある
- 水・熱・汚れの耐久性は、他の塗装に比べ劣るく
- 数年に一度はオイルの塗り足しが必要(質感を維持したい場合)く
オイル仕上げが施された当社のお仏壇
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【3】ポリエステル仕上げ
ポリエステル仕上げは厚塗りでツヤツヤした質感の塗装方法です。ピアノなどに使われる塗装方法で光沢性に優れ、硬度が高く汚れなどにも強い特徴があります。お仏壇にはツヤツヤした質感の高級仏壇で使われる塗装方法です。ウレタン仕上げでも鏡面クリア仕上げが可能ですが、ポリエステル仕上げの方が耐久性が高く、高い光沢と硬度があり、高級な仕上げになります。
ポリエステル仕上げのメリット
- 表面に硬い膜をつくるので水・熱・汚れに対し、圧倒的に強い
- 定期的なメンテナンスの必要がない
- 木の呼吸を抑制するので割れや反りが発生しにくい
ポリエステル仕上げのデメリット
- ウレタン仕上げ・オイル仕上げ・ラッカー仕上げに比較して高価
- キズが付いて直したい場合、自分で直すことができない
ポリエステル仕上げが施された当社のお仏壇
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【4】ラッカー仕上げ
ラッカー仕上げは一番安価な塗装方法で、あまり品質は高いとは言えません。お仏壇業界では格安の仏壇に使われる傾向があります。
ラッカー仕上げのメリット
- オイル仕上げの次に木の質感を感じられる
- 安価でお仏壇の値段を下げることができる
ラッカー仕上げのデメリット
- 日光や熱に弱く、木材が黄ばみやすい
- 水に対しても弱い
ラッカー仕上げが施された当社のお仏壇
ルミエールでは、品質のブランド力を維持するため、ラッカー仕上げの商品取り扱いがありません。