過去帳は、浄土真宗本願寺派や浄土真宗大谷派など、お位牌ではなく過去帳や法名軸を中心にお祀りする宗派の方に特に多くご利用いただいている仏具です。それ以外の宗派でも、弔い上げのタイミングでご先祖様の戒名・法名や没年月日をまとめて記録するために過去帳をご用意される方が増えています。
いざ過去帳を手にすると、「これは誰が書くものなのか」「自分で書いてよいのか」「お寺にお願いするといくらかかるのか」「仏壇店に頼めるのか」といった疑問が次々と出てくるかと思います。この記事では、実際に仏壇・仏具の販売現場でお客様からいただくご相談内容をもとに、過去帳の記入を「誰に」「どのように」お願いすればよいのかを整理してご案内します。あわせて、値段の目安やお布施・お礼の考え方、書き損じてしまった場合の対処法まで、記事全体を通して順にご説明していきます。
過去帳は誰が書く?基本の考え方と当店での傾向
過去帳の記入は「必ずこの人が書かなければならない」という全国共通の決まりがあるわけではなく、自分で書く・寺院に依頼する・仏壇店(仏具メーカー)に依頼するのいずれの方法も選ぶことができます。ただし、菩提寺によっては「檀家の過去帳は必ず住職が記入する」というお考えをお持ちの場合もありますので、菩提寺がある方は事前に一度ご相談されると安心です。
当店でご購入いただくお客様の傾向としては、およそ2割のお客様がご自身またはご家族など身近な字が達筆な方に記入を依頼され、1割程度のお客様が寺院に依頼、残りの7割程度のお客様が当店のような仏壇メーカーへ記入(名入れ)を依頼される、という割合になっています。これは、当店で取り扱う過去帳の約7割が中紙への墨書き(名入れ)に対応していることが大きく影響しています。名入れに対応していない仏壇店や、逆に名入れに力を入れている仏壇店もありますので、この割合はあくまで当店にご来店・ご注文いただくお客様の傾向としてご参考にしていただき、全国的な統計ではない点はご了承ください。
なお、過去帳はお位牌と異なり、開眼供養(魂入れ・お性根入れ)のような入魂の概念を持たない仏具とされています。この点も、自分で書く・仏壇店に依頼するといった選択のハードルを下げる理由の一つになっています。
過去帳を自分で書く場合のポイントと注意点

過去帳 記入 自分でとお調べになる方も多く、実際にご自身で記入されるお客様も一定数いらっしゃいます。自分で書く最大のメリットは、費用がかからず、ご自身の字でご先祖様への想いを込められる点です。一方で、注意しておきたいのは過去帳への記入は基本的に一発勝負であり、書き直しがしづらいという点です。あらかじめ鉛筆などで下書きをしてから清書に入ることをおすすめします。
おすすめの筆記用具
過去帳は和紙でできているものが多く、墨や筆の扱いに不安がある方も少なくありません。当店でも実際に使用しているものとして、「くれ竹 美文字 完美王」という筆ペンがおすすめです。滲みにくく、初めての方でも比較的書きやすいという特長があります。慣れない筆と墨での記入に不安がある場合は、こうした筆ペンを活用することで失敗のリスクを減らすことができます。

書きやすいサイズを選ぶことも大切
自分で記入する場合、過去帳のサイズが小さすぎると文字が書きづらくなります。文字数の多い戒名・法名や没年月日をきれいに収めるためにも、記入を前提とする場合は3.5寸以上のサイズを選ぶことをおすすめします。サイズの選び方について詳しくは、以下のサイズガイド記事もあわせてご覧ください。
寺院(お坊さん)に書いてもらう場合の値段・お布施の相場

菩提寺がある場合、ご住職に過去帳への記入をお願いすることも一般的な選択肢です。過去帳 値段 お寺、過去帳 値段 お布施、過去帳 値段 相場といった検索が多いことからも、費用面を気にされる方が多いことがうかがえます。
お布施は本来「感謝の気持ち」としてお渡しするものであり、明確な料金表があるものではありませんが、目安として法要や法事とあわせてお願いする場合と、記入のみを単独で依頼する場合とで金額感が異なることが多いようです。金額はお寺やご住職のお考え、地域の慣習によっても差がありますので、正確な金額については必ず菩提寺へ直接ご確認いただくことをおすすめします。
また、寺院に依頼した場合でも、記入ミスが絶対に起こらないとは言い切れません。過去帳の記入は前述の通り基本的に一発勝負となるため、依頼する側としても没年月日や戒名・法名の表記に誤りがないか、事前に整理したメモをお渡しするなど、確認しやすい形でお願いすることが望ましいでしょう。
過去帳を書いてもらったときのお礼・封筒のマナー
過去帳 お礼 封筒、過去帳 書いてもらった お礼という検索が多いように、寺院や専門店に記入をお願いした後のお礼の仕方に迷う方も多くいらっしゃいます。寺院にお願いした場合は、前述のお布施として現金をお渡しするのが一般的で、白無地の封筒や不祝儀袋を用い、表書きには「御布施」と書くことが多いとされています。ただし、封筒の色や表書きの書き方、渡すタイミングについても宗派や地域、お寺ごとの慣習が異なりますので、迷った場合は菩提寺に直接尋ねてしまうのが一番確実です。
一方、仏壇店(仏具メーカー)に記入を依頼する場合は、多くのケースで商品代金やサービス料金の中に記入費用が含まれているため、別途「お礼」としてお布施を包む必要はありません。この点は、寺院への依頼と仏壇店への依頼で大きく異なるポイントです。
仏壇店(仏具メーカー)に依頼する場合

過去帳 作成というキーワードで調べる方の中には、菩提寺との付き合いが少ない、あるいは自分で書く自信がないという理由から、仏壇店への依頼を検討されている方も多いのではないでしょうか。
当店では、過去帳の中紙への墨書き(名入れ)に対応している商品が全体の約7割を占めており、ご購入時にあわせて記入を承ることができます。すでに過去帳をお持ちで、後から故人様の情報を追加したいという場合には、「過去帳の追加墨書き【ご自宅集荷便付き】」というアフターサービスもご用意しています。ご自宅から過去帳を集荷し、追加の記入を行ってからお戻しする流れのサービスですので、書き損じの心配なく追記したい方にご利用いただいています。
これから過去帳をお求めになる方は、記入対応の有無や対応可能な文字数、宗派ごとの書式の違いなどを確認しながら商品を選ぶことをおすすめします。過去帳の選び方について詳しくまとめたページもございますので、あわせてご覧ください。
自分で書く・寺院・仏壇店、それぞれの違いをまとめて比較
ここまでご紹介してきた3つの選択肢について、費用感や特徴を整理すると以下のようになります。金額はあくまで目安であり、寺院やお店によって異なりますので、必ず個別にご確認ください。
| 依頼先 | 費用の目安 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 自分で書く | 筆記用具代のみ | 費用を抑えられるが、一発勝負のため下書きと落ち着いた環境での記入が重要 |
| 寺院(住職)に依頼 | お布施として目安の金額を包むケースが多い(要確認) | 菩提寺の考えに沿った書式で記入してもらえる一方、記入ミスの可能性はゼロではない |
| 仏壇店(仏具メーカー)に依頼 | 商品代金とは別料金で購入する(当店では1名3000円です) | 名入れ対応の可否は店舗により異なる。当店は約7割の商品が対応 |
過去帳を間違えた・書き損じてしまった場合の対処法
過去帳 間違えたという検索が多いことからも分かるように、記入時のミスは決して珍しいことではありません。自分で書く場合はもちろん、寺院や仏壇店に依頼した場合でも、まれに記入ミスが起こる可能性はあります。
書き損じてしまった場合の対処法としては、主に次の2通りの方法があります。
- 誤った箇所に二重線を引き、訂正印を押して修正する方法
- 過去帳の紙質に近い和紙を用意し、誤った箇所の上から貼り付けて書き直す方法
どちらの方法も、過去帳全体の見た目や次のページ以降の記入への影響を考慮しながら行う必要があります。特に大切な過去帳を大きく汚してしまいそうな場合や、ご自身での修正に不安がある場合は、無理をせず仏壇店や寺院に相談することも一つの方法です。
まとめ|過去帳は誰が書くかで迷ったら
過去帳の記入は、自分で書く・寺院に依頼する・仏壇店(仏具メーカー)に依頼するのいずれも間違いではなく、それぞれにメリットと注意点があります。費用を抑えて想いを込めて書きたい方は自分で、菩提寺との関係を大切にしたい方は寺院へ、書式や仕上がりの安心感を重視したい方は仏壇店へ、といったように、ご自身の状況に合わせて選んでいただくとよいでしょう。当店では過去帳の約7割で名入れ(記入)に対応しており、追加の記入にも対応するアフターサービスをご用意しています。過去帳選びから記入まで迷われている方は、まずは選び方のページや商品一覧をご覧いただき、必要に応じてお気軽にご相談ください。









