香典返しの熨斗|表書きと名前の書き方マナー

香典返しの熨斗|表書きと名前の書き方マナー

香典返しの熨斗(のし)は、表書きの言葉や名前の書き方が宗教・地域によって異なります。
内のし・外のしの違い、「志」と「満中陰志」の使い分けなど、細かい点で迷う方は少なくありません。
当社は創業から40年にわたり、四十九日法要に合わせた香典返しの準備をお手伝いしてまいりました。この記事では、これまでの経験をもとに、さまざまなケースや現代の時代背景に合わせた、宗教別の表書き・名前の書き方・内外のしの選び方までわかりやすく説明します。

内のし・外のしの違い

香典返しに使うのは「のし紙」ではなく「掛け紙」です。のし紙は慶事(お祝い)に使うもので、弔事には掛け紙を使うのが正しいマナーとされています。日常会話では「のし」と呼ばれることが多いため、この記事でも慣習に合わせて「のし」と表記します。

内のしとは・外のしとは

のしの掛け方には「内のし」と「外のし」の2種類があります。どちらが正しいというものではなく、場面や地域の慣習に合わせて選ぶのが一般的です。

内のし 外のし
主な場面 郵送の場合に適している 手渡しの場合に適している
主流の地域 関東など 関西など
掛ける位置 品物に直接掛けて、その上から包装紙で包む 包装紙の上からのしを掛ける
印象 控えめで慎み深い印象 贈り物であることが一目でわかる

郵送の場合はどちらを選ぶべきか

郵送の場合は「内のし」が一般的です。配送中にのしが破れたり汚れたりするリスクを避けられるため、郵送には内のしの方が適しているとされています。手渡しの場合は「外のし」が一般的ですが、地域の慣習によって異なるため、迷った場合は葬儀社や香典返しを依頼する業者に確認するのが確実です。当店では基本内のしで対応しておりますが、外のしをご希望の際はご相談ください。

香典返しを発送するタイミングについては、こちらの記事をご覧ください。


「志」と「満中陰志」の違い

「志」は全国的に広く使われる表書きで、宗教・地域を問わず対応できる汎用性の高い表現です。一方「満中陰志(まんちゅういんし)」は主に関西で使われる表書きで、「四十九日(満中陰)の忌明けを迎えたお礼」という意味を持ちます。
関西から関東へ、または関東から関西へ香典返しを送る場合など、地域をまたぐ場合は「志」を選ぶのが無難です。

満中陰志
主な使用地域 全国 主に関西
宗教 宗教を問わず使用可 仏式(四十九日)のみ
使いやすさ 迷ったときに選びやすい 関西では一般的だが、関東では馴染みが薄い

地域・宗教ごとの慣習の詳細については、こちらの記事をご覧ください。


宗教・宗派別の表書き

香典返しに掛けるのし紙の表書きは宗教・宗派によって異なります。間違えると失礼にあたる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

仏式

仏式では「志(こころざし)」が最も広く使われる表書きです。宗派を問わず使えるため、宗派が不明な場合にも対応しやすい表現です。
関西など一部の地域では「満中陰志(まんちゅういんし)」「粗供養(そくよう)」が使われることもあります。

表書き 使われる場面
最も一般的。宗派を問わず使用可
満中陰志 主に関西で使われる表現
粗供養 主に西日本で使われる表現
忌明志 忌明け後に贈る場合に使われることがある

神式

神式では「偲び草(しのび草)」が一般的な表書きです。「志」を使っても問題ないとされていますが、神式らしい表現を使うとより丁寧な印象になります。

表書き 使われる場面
偲び草(しのび草) 神式の香典返しで一般的に使われる表現
神式でも使用可。宗教を問わず対応できる

キリスト教

キリスト教では「志」が一番無難であるとされています。他には「偲び草(しのび草)」を用いることもありますが、仏教・神道の宗教的な表現を避けるのがマナーです。カトリック・プロテスタントいずれも「志」で対応できます。

無宗教

無宗教の場合も「志」が最も無難です。特定の宗教色がなく、幅広い相手に対応できる表現です。

宗派不明

故人や遺族の宗派がわからない場合も「志」を選ぶのが無難です。「志」は仏式・神式・無宗教を問わず広く使われている表現のため、宗派を問わず対応できます。迷った場合は葬儀社に確認するのも一つの方法です。

名前の書き方

喪主一人の場合

のしの下段には贈り主の名前を書きます。喪主一人の場合はフルネームを記載するのが基本です。苗字のみでも問題ありませんが、同じ苗字の方が複数いる場合はフルネームの方が丁寧です。
文字は薄墨(うすずみ)で書くのが慣習ですが、印刷の場合は通常の黒で問題ありません。

連名の場合

夫婦や兄弟など複数人で贈る場合は連名で記載します。書く順番は以下を参考にしてください。

パターン 書き方の目安
夫婦連名 夫のフルネームを右に、妻の名前(名のみ)を左に並べる
兄弟・姉妹連名 年長者を右から順に並べる
3名以上の連名 代表者名の左に「他一同」と添える、または「○○家一同」とまとめる

「○○家」と書く場合

「○○家」と書くのは家族全員を代表して贈る場合に使われる書き方です。個人名を出したくない場合や、参列者が多く個人名では対応しにくい場合に選ばれることがあります。ただし「○○家」は個人名が特定されないため、誰から贈られたものかわかりにくくなる場合があります。受け取る方との関係性を考慮したうえで使い分けるのが無難です。

水引の選び方

掛け紙に印刷された水引は、結び方によって意味が変わります。香典返しでは「結び切り」または「あわじ結び(鮑結び)」が基本です。どちらも「一度きりで繰り返さない」という意味を持つ結び方で、弔事に適しています。慶事で使われる「蝶結び」は「何度でも結べる=繰り返す」という意味を持つため、香典返しには使いません。

水引の色は「黒白・黄白」などが一般的です。地域によって異なる場合があり、関西・北陸・中国・四国・九州の一部では黄白の水引が使われることもあります。迷った場合は黒白を選ぶか、葬儀社に確認するのが無難です。

カタログギフトとのし対応

香典返しにカタログギフトを選ぶ場合、のし(掛け紙)の手配も合わせて対応できるサービスを選ぶと準備の手間を大幅に省けます。表書きの指定・名入れ・内のし対応がセットになっているサービスであれば、のしについて個別に手配する必要がありません。

当店では包装紙・のし・挨拶状の対応を無料でしております。品物選びからのしの手配まで一括で行える体制を整え、忙しい遺族の方の負担を軽減できるよう努めております。


まとめ

  • 香典返しに使うのは「掛け紙」。水引は結び切りまたはあわじ結びを選び、色は地域ごとの慣習に合わせる。
  • 表書きは宗教・地域によって異なる。迷った場合は「志」が最も幅広く使いやすい。関西では「満中陰志」「粗供養」が一般的。
  • 郵送には内のし、手渡しには外のしが一般的。地域の慣習によって異なるため、迷った場合は葬儀社に確認する。

 

 

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