小さいお子様が亡くなってしまったり、死産、流産をされてしまったり。
親にとってはとても辛く苦しい経験かと思われます。心よりご冥福をお祈りいたします。
水子・赤ちゃん・子供のお位牌を作ることに関してどのようにしたらよいのか。天国にいるお子様がしっかりと成仏してくれるように・・・小さなお子様のイメージにあった供養をご紹介いたします。
水子・赤ちゃん・子供のお位牌を作ることに関して
【定義】水子・赤ちゃん・子供の概要
年齢別に戒名の表記などが変わったりしますので、勝手ながらご説明の為に年齢別に定義させて頂きました。水子・赤ちゃん・幼児・子供の概要は下記のとおりです。年齢の部分などは一般的に多いという表記となりますので「約」をつけました。
【水子(0歳)】
産まれてくる前にお亡くなりになる子の事を「水子(みずこ)」と呼ばれます。
大人と同じくお位牌を作って水子を供養をする事を「水子供養」と言います。
【赤ちゃん(~約1歳)】
主に~約1歳までの赤ちゃんを定義とさせて頂きます。戒名は大人と違い、少し特徴がありますので後ほどご紹介いたします。
【幼児(約1歳~約3歳)】
主に約1歳~約3歳までの赤ちゃんを定義とさせて頂きます。戒名は大人と違い、少し特徴がありますので後ほどご紹介いたします。
【子供(約3歳~約15歳)】
約3歳~約15歳の子供を定義とさせて頂きます。戒名は大人と違い、少し特徴がある場合がありますので後ほどご紹介いたします。
【供養】お寺さんに供養してもらうかどうか
お寺さんの読経供養については水子供養も子供の供養の場合もすべてした方が良いと思います。その理由も踏まえてご説明いたします。
【水子】
葬儀や火葬などがお決まりの流れとなっている大人と違い、水子供養は必ず行わなくてはならないものではありません。しかし、中絶や流産は残された母親に大きな苦痛を残します。自分を責めてしまったり、悲しみから抜け出すことができずに苦しみ続けたりすることもあるでしょう。
ですが、水子供養を行うことで、産めなかった子どもに対して愛情や謝罪の気持ちを伝え「地蔵菩薩(お地蔵様)」に迷わず極楽浄土に行けるようにお願いすることで、自分の中で気持ちの整理もつけやすくなります。
産むことができなかった赤ちゃんへの水子供養は、赤ちゃんへの供養だけでなく、残された母親のこれからを救うものでもあるのです。
【赤ちゃん】【幼児】【子供】
この世に生まれていますので大人と同じ流れでお寺さんに通常通りに供養して頂くのが良いでしょう。また「地蔵菩薩(お地蔵様)」は子供の死後に救ってくれる仏様ですので、お地蔵様には手を合わせるのが良いでしょう。
【お位牌文字】お位牌に記入する戒名・年齢について
お位牌の中央に記載する戒名(死後の名前)は亡くなられた年齢で異なるケースが多いです。流産・死産の水子供養、赤ちゃんやお子供さんの戒名については下記のような大まかな決め方があります。「位号(いごう)」と呼ばれる戒名の中の決まり文字で、戒名の一番下、最後の部分に入ります。大人の戒名でいう「~居士・~大姉」という部分となります。
【水子(0歳)】の戒名戒名・年齢について
死産や流産の水子供養の場合「位号」は「水子(すいし・すいじ)」 となります。現在では一般的に水子供養(みずこくよう)と読むケースが多いですが、本来は上記のように「水子(すいし・すいじ)」と読まれます。
戒名はまだ生まれる前で名前がありませんので、戒名もないのが一般的です。なので「水子之霊位」や「山田家水子之霊位」などとするのが多いです。
年齢については0歳の場合は「行年当歳」と位牌には記載するのが一般的です。行年0歳とは通常記入しません。
【赤ちゃん(~約1歳)】の戒名戒名・年齢について
【赤ちゃん(~約1歳)】の場合の戒名は男の子であれば嬰児・嬰子(えいじ・えいし)、女の子であれば嬰女(えいにょ・えいじょ)が「位号」となることが多いです。その「位号」の前に「戒名」が2文字が入ります。
≪男の子の例≫
- 誠心嬰児
- 風海嬰子
≪女の子の例≫
- 光永嬰女
上記のような形で「戒名」としてお位牌の戒名部分に入れます。また通常のお位牌の場合は戒名の下に「位」という文字を入れることがありますが、こちらは「●●様」といったような意味になりますので「位」は子供のイメージからあまり入れることがない事が多いです。(入れても間違いではありません)
年齢については0歳~1歳までの場合は「行年当歳」と位牌には記載するのが一般的です。行年0歳や行年1歳とは通常記入しません。
ただし、お客様の希望によっては「行年10ヵ月」のように年齢を記載される方もいらっしゃいます。
【幼児(約1歳~約3歳)】の戒名・年齢について
【幼児(約1歳~約3歳)】の場合の戒名は男の子であれば孩児・孩子(がいじ・がいし)、女の子であれば孩女(がいにょ・がいじょ)が「位号」となることが多いです。その「位号」の前に「戒名」が2文字が入ります。
≪男の子の例≫
- 誠心孩児
- 風海孩子
≪女の子の例≫
- 光永孩女
上記のような形で「戒名」としてお位牌の戒名部分に入れます。また通常のお位牌の場合は戒名の下に「位」という文字を入れることがありますが、こちらは「●●様」といったような意味になりますので「位」は子供のイメージからあまり入れることがない事が多いです。(入れても間違いではありません)
年齢については通常の位牌通りに「行年●歳」or「享年●歳」と記載するのが一般的です。行年 or 享年のどちらを記載するかはは49日までの白木位牌(仮位牌)にどちらが書かれているかで決めます。(ご先祖様の位牌が既にある場合はそちらの記載に合わせます)
ただし、お客様の希望によっては「行年2歳5ヵ月」のように年齢を記載される方もいらっしゃいます。
【子供(約3歳~約15歳)】の戒名・年齢について
【子供(約3歳~約15歳)】の場合の戒名は男の子であれば童子(どうし)・善童子(ぜんどうし)、女の子であれば童女(どうにょ)・善童女(ぜんどうにょ)が「位号」となることが多いです。その「位号」の前に「戒名」が2文字が入ります。
≪男の子の例≫
- 誠心童子
- 風海善童子
≪女の子の例≫
- 光円童女
- 一月善童女
上記のような形で「戒名」としてお位牌の戒名部分に入れます。また通常のお位牌の場合は戒名の下に「位」という文字を入れることがありますが、こちらは「●●様」といったような意味になりますので「位」は子供のイメージからあまり入れることがない事が多いです。(入れても間違いではありません)
年齢については通常の位牌通りに「行年●歳」or「享年●歳」と記載するのが一般的です。行年 or 享年のどちらを記載するかはは49日までの白木位牌(仮位牌)にどちらが書かれているかで決めます。(ご先祖様の位牌が既にある場合はそちらの記載に合わせます)
【お位牌文字】水子・子供のお位牌のレイアウト例
お子様のお位牌のレイアウトについてはメッセージなどを入れたりして自由に作られる方も多いです。ですがここでは一般的な子供位牌の例としてご紹介させて頂きます。
【水子(0歳)】のお位牌のレイアウト例
通常、下記のような表面のみのレイアウトが一般的です。俗名や没年月日も定かではないケースが多いので入れないケースが多いです。
【赤ちゃん(~約1歳)】のお位牌のレイアウト例
通常のお位牌と違う特徴としては、梵字を入れる場合は「カ」という子供向けの梵字を使うこと、年齢表記が「行年当歳」という特殊な記載方法をすることです。梵字の「カ」は子供の供養に奥深い「地蔵菩薩」を表した梵字です。
【幼児(約1歳~約3歳)】のお位牌のレイアウト例
通常のお位牌と違う特徴としては、梵字を入れる場合は「カ」という子供向けの梵字を使うことです。「カ」は子供の供養に奥深い「地蔵菩薩」を表した梵字です。
【子供(約3歳~約15歳)】のお位牌のレイアウト例
通常のお位牌と違う特徴としては、梵字を入れる場合は「カ」という子供向けの梵字を使うことです。「カ」は子供の供養に奥深い「地蔵菩薩」を表した梵字です。
【お子様におすすめの位牌1】ガラス位牌「Oeuf」
ルミエールオリジナルのガラス製のお位牌。手に収まる卵型のかわいいフォルムと一つ一つ異なる柄・色合いは世界に一つしかないお位牌です。かわいいイメージそのままに水子供養や子供用のお位牌としても人気のお位牌シリーズです。
ガラス位牌「Oeuf」は3シリーズに分れており、その中でも「いふきシリーズ」はお母さんのお腹の中に宿った小さな命をイメージして作成しました。特に水子位牌にオススメのシリーズです。
【お子様におすすめの位牌2】クリスタル位牌シリーズ
純真無垢なお子様にクリスタルのイメージもぴったり合うクリスタル位牌。けがれのない心の美しいお子様に想いを重ねてお作り頂くのも良いかと存じます。
【お子様におすすめの位牌3】会津ひな位牌 みはね
お子様の可愛らしいイメージそのままに作られたお位牌です。お位牌は国産の会津位牌ですので品質もしっかりとしており、カラーバリエーションが豊富ですのでお子様へ対してご両親がもつイメージカラーで作られるのも良いかと存じます。
【余談】死後に子供を助けてくれる地蔵菩薩(お地蔵様)
子供の守り神として崇められているのがお地蔵様です。賽の河原で鬼に苦しめられている子供を救ってくださるとか。賽の河原とは親よりも先に亡くなってしまった子供が行き着く冥土の三途川の河原の事。親より先に亡くなった罰として、親の供養の為に石を積み上げて塔婆(とうば)を完成させなくてはいけない(もしくは子供が自ら親兄弟の為に祈りながら石を積み上げて塔婆を作ろうとする)が、完成間近で鬼に塔を崩されてしまい永遠と繰り返す事になり、それを救ってくださるのがお地蔵様との事です。(民間信仰による考えが強いので仏教自体には賽の河原など無いとされています。)
水子供養ができるお寺には水子地蔵と呼ばれるお地蔵様がほとんどの場合、崇められています。
水子・赤ちゃん・子供のお位牌を作ることに関してまとめ
小さなお子様、まだ産まれてくる前の小さな命を亡くされる。親としてはこれ以上無いくらいの辛く苦しい経験だと思います。
今回ご紹介させていただいたお位牌は無くなった小さな命、そして大切な命を亡くされた方の心の苦しみが少しでも和らいで頂けたら、そんな想いでご紹介させていただきました。その他ご不明点などありましたらお気軽にご相談下さいませ。最後までお読みいただきありがとうございました。