本日は、お仏壇に祀るお位牌のサイズ(大きさ)の選び方についてをご紹介致します。
お位牌をお作りするにあたって大きく分けて2種類のパターンがあるかと思います。
「お仏壇に初めて祀るお位牌」の場合と「お仏壇内には既にどなたかのお位牌があり、2本目以降のお位牌」の場合です。
どちらも、お位牌を作るとなった時、お位牌サイズで悩まれる多くお客様がいらっしゃいます。
今回はそんな方向けにお位牌のサイズ選びのポイントなどをご紹介させていただきます。
完結に動画で見たい方は是非こちらの動画もご覧ください。
お位牌サイズの選び方について
【基礎知識】お位牌の大きさ(寸法)について
お位牌の大きさは「寸」で表すことが一般的です。「1寸」の長さは約3cmで、お位牌の場合は総高の長さを表しているのではなく札板(文字を入れる板)の長さをあらわしております。
なので4.0寸のお位牌は札板が約12cmのお位牌となります。
下記をご覧ください。例えば当店のお位牌で「ひな位牌 みはね」と「会津位牌 京の梅」というお位牌があります。
見ていただくとわかりますが、同じ4.0寸でも総高が違います。約2.5cmも差がでるのは台座の大きさが関係してくるためです。
なのでお位牌の基礎知識としてサイズ選びは「寸」で選ぶのではなく、あくまで「総高」で選ぶということを念頭に置いて以下のご説明をご覧下さい。
【必ず守る点】ご本尊の総高を超えない
必ずご本尊より背が高くならないように「ご本尊の総高 > お位牌の総高」でお位牌を作るようにします。お仏壇において一番重要性が高いものはご本尊となるためです。仏像タイプのご本尊は光背の先端、掛軸タイプのご本尊は本体上部を超えないようにしてください。
【守ると良い点】ご本尊様の目線を超えない
これはバランスよく飾るアドバイスとして、最上部に飾ったご本尊様の目線を、お位牌上部が超えない様に、お位牌のサイズを選びます。
これは何故超えてはいけないかというとお仏壇で「一番重要なのはご本尊様」であり、それが一番高い所にあるべきというところからきています。なので当然、お仏壇の上はご本尊様の頭の上にあたりますので、お仏壇の上には何も置いてはいけないなどの教えにも共通してきます。
【例外1】内部の段数が少ないお仏壇に飾る場合
お仏壇の段数が少ないお仏壇に飾るとどうしてもご本尊様の目線はお位牌上部が超えることがほとんどです。なのでその際はご本尊様の総高を超えない様にお位牌の高さを選びます。
【例外2】日蓮宗の日蓮上人を飾る場合
日蓮宗の仏像は少し他の宗派と異なる仏像となります。日蓮上人を仏像として飾る場合は大体超えてしまいますので気にされなくて良いでしょう。ですがお位牌が曼荼羅より高くなることは避けた方が良いでしょう。
【2本目以降のお位牌】既にお仏壇にお位牌が飾ってあり2本目以降のサイズ選び
お位牌がお仏壇内に既に飾ってある場合のお位牌サイズ選びで気を付けて頂きたいのは、ご先祖様のお位牌の高さ(総高)を超えない様にサイズを選ぶということです。このお位牌のサイズとは先ほど基礎知識でご説明した通り、「寸」ではなく、あくまで「総高」がご先祖様の位牌の総高を超えない様にするということです。
これはご先祖様を敬い、供養するということです。自分の子供にお位牌の高さが超えられたらなんか嫌ですよね(笑)
なのでご先祖様のお位牌のサイズは超えない様に2本目以降のお位牌を作りましょう。
【例外1】夫婦の場合
例えば女性が先に亡くなり、お仏壇に先に入る場合などもあります。「女性の方が先にご先祖様になったからお位牌は女性の方が大きくなるの?」とお客様から質問頂くことがありますが、夫婦の場合はお位牌のサイズを同じサイズに揃えるか、もしくは男性を少し大きくするのが一般的です。
【例外2】子供が先に亡くなった場合
例えば子供が先に亡くなり、お仏壇に先に入る場合などもあります。これも先ほどと同様で子供の場合は「後に入る親の位牌を子供よりも大きく作る」のが一般的です。
そのことを踏まえて子供が亡くなった場合のお位牌はあまり大きく作りすぎると、先程説明した「ご本尊様の目線」を後に作る親の位牌が超える可能性がありますので注意が必要です。
お位牌のサイズ選び方のまとめ
いかがでしょうか。お位牌のサイズの選び方の知識も深まったことと存じます。
お位牌サイズ選びについて完結にお伝えすることは
- 「寸」ではなく「総高」でサイズを決める
- ご本尊様の総高を超えないようにする
- 既にあるご先祖様のお位牌の「総高」を超えないようにする
今回は上記のことを知っていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!