過去帳の書き方、レイアウト記入例をお教えします

過去帳の書き方完全ガイド|記入例・順番・戒名なしのレイアウトも解説

過去帳を新しくご用意された方から、当店では「いざ記入しようとすると、何をどの順番で書けばよいのか分からない」「戒名がない場合はどう書けばいいのか」といったご相談を数多くいただいてきました。この記事では、そうした店頭でのやり取りを踏まえながら、過去帳の書き方の基本、日付あり・日付なしの違いとそれぞれの並べる順番、戒名の有無によるレイアウトの記入例、行年・享年の表記が揃わないときの対処法、過去帳には書かない文字などについて、順を追ってまとめて解説していきます。

なお、過去帳の書き方は宗派や地域、菩提寺の考え方によって細かな違いがあります。この記事でご紹介する内容はあくまで一般的な考え方であり、断定的なものではありませんので、実際に記入される際は菩提寺のご住職にも一度ご確認いただくと安心です。

過去帳そのものの選び方から確認したい方は、以下のページもあわせてご覧ください。


過去帳の「日付入り」「日付なし」の違いとメリット・デメリット

過去帳には、ページの上部にあらかじめ日付が印刷されている「日付入り」タイプと、日付が印刷されていない「日付無し」タイプがあります。どちらを選ぶかによって記入の仕方や、後々の管理のしやすさが変わってきますので、まずはそれぞれの特徴を押さえておきましょう。

日付入り(日付あり)の過去帳とは

過去帳の日付ありのタイプ

1日~31日までの日付が過去帳上部に書かれて付がいて、月命日順に故人様の情報が書かれます。例えば9月15日に亡くなったご先祖様がいれば15日のページに情報が記載されます。なので○月15日に亡くなった人が極端に多い場合などは、記入しきれなくなる事もあります。その場合は前後のページに記入する形となってしまいます。

お祀りの仕方としては毎日1ページずつめくり、その月命日のご先祖様にお線香をあげるといった感じで先祖供養をしていきます。

日付無し(日付なし)の過去帳とは

過去帳の日付なしのタイプ

単に亡くなった順に記載されるのが「日付無し過去帳」です。月命日は関係ないですし、過去帳に記載されない無駄なスペースは発生しません。

筆者の個人的な見解となりますが、もし日めくりして月命日にお線香をお供えするという行為をしない場合は、単に亡くなられた順で記載してある「日付無し過去帳」の方が子孫の方は見やすいような気がします。ここはご家族でご相談されて製作されると良いでしょう。

日付あり・日付なしの比較表

項目 日付入り 日付無し
特徴 ページに日付があらかじめ印刷されており、月命日にあたるページへ記入していくタイプ 日付の印刷がなく、亡くなられた順番に沿って記入していくタイプ
メリット 命日のページをめくればすぐにご先祖様のお名前が分かり、月命日ごとの供養がしやすい 記入する場所が固定されないため自由度が高く、無駄なスペースが一切でないので多くのご先祖様を書ける
デメリット 同じ月命日の方が複数いらっしゃると、1ページに書ききれなくなることがある 特定のご先祖様の月命日を確認したいとき、ページをめくって探す必要がある

日付入りは月命日ごとの管理がしやすく、日付無しは記入の自由度が高いという特徴があります。どちらが優れているということではなく、ご家庭での管理のしやすさや、お寺・地域の慣習に合わせて選ばれるとよいでしょう。迷う場合は、菩提寺に確認しながら決めることをおすすめします。

当店でも日付入り・日付無し、両方のタイプの過去帳を取り扱っております。実物のイメージを確認したい方は下記もご参照ください。


過去帳の記入例|戒名ありのレイアウト

戒名(法名)がある場合の代表的な書き方として、2行で書く方法と3行で書く方法があります。ここでは基本的なレイアウトの見本をご紹介します。実際の書き方は菩提寺やご家庭によって多少異なりますので、あくまで一例としてご覧ください。

戒名ありで2行に書く場合

過去帳の記入例_2行レイアウト/戒名あり

2行で記入すると、限られたページの中に多くのご先祖様の情報を残すことができます。

片側の2行を使って、1名様分の情報をコンパクトに記入するレイアウトです。1行目に没年月日と戒名、2行目に俗名と行年(享年)・年齢を記入する形が一般的です。

  • 1行目:〇〇院〇〇居士(戒名)
  • 2行目:〇年〇月〇日 俗名 〇〇〇〇 行年〇〇歳

戒名ありで3行に書く場合

過去帳の記入例_3行レイアウト/戒名あり

3行で書く場合は、文字を大きめに記入できるため見やすくなる一方、1ページに記入できる人数は少なくなります。ページの見やすさを重視するか、多くの人数を記録できることを重視するかで、どちらのレイアウトが合っているか変わってきます。

片側の3行を使って、1名様分の情報をゆったりと記入するレイアウトです。没年月日、戒名、俗名・年齢をそれぞれ別の行に分けて記入します。

  • 1行目:〇年〇月〇日(没年月日)
  • 2行目:〇〇院〇〇居士(戒名)
  • 3行目:俗名 〇〇〇〇 行年〇〇歳

過去帳の記入例|法名(浄土真宗)のレイアウト

浄土真宗では、戒名ではなく「法名」を用いる点が特徴です。法名の場合も、2行で書く方法と3行で書く方法があり、基本的な考え方は戒名ありのレイアウトと近いものになりますが、宗派の教えにより行年・享年の書き方や考え方が異なる場合もあります。記入の際は菩提寺にご確認いただくと安心です。

法名ありで2行に書く場合

過去帳の記入例_2行レイアウト/法名あり(浄土真宗の方)

片側の2行を使って記入するレイアウトです。1行目に没年月日と法名、2行目に俗名を記入する形が一般的です。

  • 1行目:釋〇〇(法名)
  • 2行目:〇年〇月〇日 俗名 〇〇〇〇 行年〇〇歳

法名ありで3行に書く場合

過去帳の記入例_3行レイアウト/法名あり(浄土真宗の方)

片側の3行を使って、ゆったりと記入するレイアウトです。没年月日、法名、俗名をそれぞれ別の行に分けて記入します。

  • 1行目:〇年〇月〇日(没年月日)
  • 2行目:釋〇〇(法名)
  • 3行目:俗名 〇〇〇〇 行年〇〇歳

過去帳の記入例|戒名なし・俗名のみのレイアウト

戒名がない場合は、俗名(生前のお名前)を中心に記入します。戒名を用いない考え方の宗派の場合や、菩提寺を持たないご家庭などでは、俗名のみで過去帳へ記入されるケースがあります。この場合も、2行で書く方法と3行で書く方法があります。

俗名のみで2行に書く場合

過去帳の記入例_2行レイアウト/戒名無し(俗名のみの場合)

注意点としては俗名という文字は基本入れません。戒名と俗名がある場合は、いれますが、俗名単体の場合は置き文字は入れないのが一般的です。

  • 1行目:〇〇〇〇(俗名)
  • 2行目:〇年〇月〇日(没年月日) 行年〇〇歳

俗名のみで3行に書く場合

過去帳の記入例_3行レイアウト/戒名無し(俗名のみの場合)

注意点としては俗名という文字は基本入れません。戒名と俗名がある場合は、いれますが、俗名単体の場合は置き文字は入れないのが一般的です。

  • 1行目:〇年〇月〇日(没年月日)
  • 2行目:〇〇〇〇(俗名)
  • 3行目:行年〇〇歳(続柄などを添えて記入する場合もあります)
ここでは続柄を加えてみました。このように続柄を加えるのも過去帳のどのレイアウトでも行っても良いでしょう。

「行年」「享年」や年齢の表記がバラバラなときの書き方

年齢の表記には「行年」「享年」のほか、単位として「歳」「才」といった違いもあります。長く受け継がれている過去帳では、ご先祖様ごとに書き方が異なっていることも珍しくありません。

このような場合、必ずしも表記を統一しなければならないという決まりはありません。気になる場合は、直近に記入されている表記に合わせる、あるいは今後の記入方法をあらかじめ決めておくと、次に記入される方も迷わずに済みます。

満年齢・数え年のどちらで数えるかについても、宗派や地域、寺院の考え方によって違いがあるため、不明な点は菩提寺へ確認しておくと安心です。



「旧字体・異体字」があるときの書き方

古いご先祖様の場合、旧字体や異体字が多く出てきます。これを現代字に直すかどうかという部分になりますが、基本的にはどちらでも間違いではありません。そのまま旧字体で書いても良いですし、現代字に直しても良いでしょう。ご家族が納得される形で構いません。


過去帳に書かない方がよい文字

お位牌には記載されていても、過去帳には書かないことが多い文字があります。例えば、戒名の上に付けられる「梵字(ぼんじ)」や、臨済宗曹洞宗などで見られる「新帰元」、戒名の下に付けられる「位」「霊位」といった文字です。これらは位牌特有の表記として扱われることが多く、過去帳には記載しない場合が一般的とされています。

一方で、浄土真宗や日蓮宗などで戒名(法名)の上に記される「冠字」については、過去帳へも書く場合があります。ただし、こうした慣習も宗派や地域、菩提寺の考え方によって異なる場合があるため、不明な場合は記入前に確認しておくと、書き損じを防ぐことができます。


過去帳を書くときにおすすめの筆記具

過去帳は和紙でできていることが多く、墨や一般的な筆記具では文字が滲んでしまうことがあります。実際に店頭でも「書いている途中で滲んでしまった」というお声をいただくことがあり、記入する際の筆記具選びは意外と重要なポイントです。

当店で扱っている商品ではありませんが、滲みにくい筆ペンとして「完美王」は書きやすいと評判の商品です。細字で戒名や俗名をきれいに記入したい場合や、手書きに慣れていない方の練習用としても取り入れやすい筆記具ですので、記入具選びに迷われている方は候補のひとつとして検討してみてください。

過去帳の筆ペンにおすすめの完美王

いきなり本番のページに書き始めるのではなく、まずは鉛筆で下書きをする、練習用の紙で試し書きをしてから本番に臨むなど、事前の準備をしておくと落ち着いて記入を進めることができます。


当社で以前に名入れを承っている過去帳に関しては下記から名入れのご依頼を頂くことも可能です。


まとめ|過去帳の書き方に迷ったら

過去帳の書き方には、日付あり・日付なしの違いや、戒名の有無によるレイアウトなど、いくつかのパターンがあります。基本的にはすでに記されているご先祖様の書き方に揃えることが多いですが、新しく過去帳を用意される場合は、この記事でご紹介した記入例を参考にしてみてください。

宗派や地域、菩提寺によって書き方の考え方が異なる部分も多いため、不明な点があれば無理に自己判断せず、菩提寺や仏壇専門店へ確認しながら進めることをおすすめします。過去帳選びからじっくり検討したい方は、記事内でご紹介したページもあわせてご活用ください。

この記事を書いた人

インテリア仏壇ルミエール(千葉)のスタッフ 笹森裕貴(WEBサイト運営・情報発信担当)

店舗で日々いただくご相談(サイズ選び・素材・設置環境・宗派ごとの考え方など)をもとに、「何を基準に選べば失敗しないか」を分かりやすく整理して記事にしています。 また、宗派や地域差に関わる内容については、当店とご縁のある寺院関係者の助言を参考にしながら、一般的な慣習に配慮して執筆しています。

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faq

当記事に関連する「よくある質問」

過去帳の表面に文字入れできますか?

過去帳の表面に文字入れできますか?

過去帳の表面に「○○家」or「○○家過去帳」or「○○家先祖代々之霊位」と文字を入れる事が可能です。その他の文字彫りにも柔軟に対応できます。(一部不可商品あり)

文字入れの種類(彫り文字・書き文字)【+3000円】

文字入れ部分が「木材の過去帳」は彫った部分に金粉を埋める彫り文字、文字入れ部分が「紙製の過去帳」は書き文字でお手配させて頂きます。

納期は通常納期+4日で出荷させて頂きます。

家紋入れ【+3000円】

過去帳に「家紋」を入れることも可能です。家紋部分のみ「書き文字」の文字入れとなりますので、ご了承ください。


過去帳の中紙に記入もしてもらえますか?

過去帳は、本来は菩提寺の住職に書いていただくのが、一番よいとされていますが、基本的に誰がご記入いただいても構いません。

当店の約半数の「過去帳」はメーカーの墨書き専属スタッフによる文字書きが可能です。(商品ページにて可否の記載あり)

1霊位の記入につき+3000円で承ります。納期は通常納期+7日~で出荷させて頂きます。

また墨書きスタッフの混雑状況で2~3日延びてしまうことがあります。予めご了承ください。(表面に文字彫りと組み合わせる場合は通常納期+11日~となります)


墨書きの字体は選べますか?

墨書きの字体は選べますか?

過去帳の中紙墨書きの書体は2名の墨書きの筆耕さんからお選びいただけます。

いずれも国産仏具メーカーの墨書き専属スタッフによる手書きです。機械で記入する墨書き文字とは異なり、職人による手書きなので後々、故人様が増えて記入を書き足していく際にも違和感がないのでおすすめです。


中紙に記入していくときはどんなレイアウト(文字配列)になりますか?

中紙に記入していくときはどんなレイアウト(文字配列)になりますか?

主に2種類あります。

3行1霊位レイアウト

メリット:見やすく、書きやすいです。上部の「日付無し」の過去帳の場合は記入できるご先祖様が多く、ゆくゆく、文字入れ場所が足りなくなる可能性が少ないので「日付無しの過去帳」の場合はオススメです。

デメリット:「日付入り」の過去帳の場合は1日~31日までの日にちが上部に書かれており、このレイアウトの場合は1ページに最大2名様しか入れることが出来ません。なので月命日が同じご先祖様が2名様以上いる場合は記入することができなくなるので注意が必要です。

≪日付入りの過去帳の注意例≫

例えば、下記のように

・山田 太郎 1月5日没
・山田 花子 4月5日没

といる場合は、5日のページはすべての行に文字が入るので

・山田 正幸 7月5日没

が新たに亡くなった場合は記入できなくなります。

2行1霊位レイアウト

メリット:数多くのご先祖様を記入していくことが可能です。最大3名様まで1ページに入れることができるので過去帳に書き入れるご先祖様が多い場合はオススメです。

デメリット:2人目の方はページの真ん中(折りたたむ部分)に文字が書かれます。ページをまたぐ形になるのでその部分が気になる方は3行レイアウトをオススメします。


ご先祖様のお位牌の年齢表記の「行年」「享年」がご先祖様ごとにバラバラです。どうすればいい?

ご先祖様のお位牌の年齢表記の「行年」「享年」がご先祖様ごとにバラバラです。どうすればいい?

ご先祖様のお位牌の表記がバラバラの場合は、下記の認識をもとに年齢表記を統一されることをおすすめします。その際には下記の通りに作る形でよろしいと思います。

行年(ぎょうねん)


意味:行年は、故人が亡くなった時点での満年齢を示します。これは、一般的に私たちが日常で使う年齢の数え方と同じです。


:満年齢で70歳の場合、行年も70歳になります。

享年(きょうねん)


意味:享年は、亡くなった年齢を「数え年」で表したものです。数え年とは、生まれた年を1歳とし、以降、毎年正月に1歳ずつ加算していく方法です。明治時代までの年齢の数え方です。そのため、享年は通常の満年齢(現在の年齢の数え方)よりも1歳多くなることが一般的です。

:満年齢で70歳の場合、享年は71歳になります。

注意点:数え年なので誕生日が来たらではなく、正月に1歳ずつ加算されていきます。なのでタイミングによっては72歳になるケースがあります。

※もっと詳しく知りたい場合は「享年と行年の違い」をご覧ください。


過去帳には入れない文字があれば教えてください。

  • 【新帰元】仮位牌の上部に書かれている「新帰元」という文字
  • 【事(叓)】俗名の下にある「事(叓)こと」という文字
  • 【没・寂】没年齢の下にある「没・寂・卒・往生」という文字
  • 【霊】戒名の下にある霊位の「霊」という文字
  • 【位】戒名の下にある霊位の「位」という文字

これらの文字は過去帳には基本的には入れません。ご先祖様のお位牌にもし入っていたら除いて過去帳を作られることをオススメします。

特に「位」という字については本位牌には入れますが、過去帳には入れないことが多い文字となりますので注意が必要です。


旧字があります。別途料金がかかりますか?

旧字・異体字がある場合は中紙の墨書きは手書きのためすべて無料と考えて頂いて大丈夫です。

表面の文字入れについては当社又はメーカーで過去に製作したことがある文字はデータが残っているため無料です。

ですが「作字」といって過去にも作った経験がない旧字・異体字に関しては有料(+3000円)となります。作字にあたるケースはあまりありませんが、もし作字になった場合は別途ご連絡させて頂き、ご相談させて頂ければと思います。

ご注文の際ですが、旧字・異体字はWEB上で記入すると文字化けなどが発生します。ですが当店ではWEB上からご指示頂けるように「旧字・異体字」の専用ページからご指示頂けるスムースな注文方法をとっております。


過去帳とは?

過去帳とは?

過去帳」とは、その家々の故人の戒名・俗名・没年月日などを記した、各家庭に伝わる系譜です。浄土真宗本願寺派(西)・浄土真宗大谷派(東)ではお位牌を祀らず、「過去帳」や「法名軸」をお仏壇に供えることが本式とされています。「過去帳」はその他の宗派ではあるとより丁寧な仏具です。

お位牌や法名軸は33回忌や50回忌などの「弔い上げ」というそのご先祖様に関しての法要が終わりになる節目で菩提寺で処分してもらいますが、そのような古いお位牌の情報なども過去帳に移し、永続的にご家庭で守り伝えられていきます。何代も受け継がれていくものです。


過去帳と位牌の違いは?

過去帳」と「お位牌」は故人やご先祖様を追悼する為に用意しますが、両者は大きな違いがあります。

お位牌」が故人の魂が込められている、故人そのものと考えられていることに対して、「過去帳」は魂が入っているものではなく家系図の意味合いが強いことが特徴です。

お位牌」をお祀りして、ある程度の年忌(三十三回忌や五十回忌など)を機会に、「過去帳」に移し変えます。古いお位牌がたくさんになってお仏壇に飾りきれなくなるためです。古いお位牌をまとめる方法は「回出位牌」という方法もありますが、「回出位牌」は大体5人~8人程度までしか入れることが出来ませんが、「過去帳」は非常に多くのご先祖様を記入できるため永年的にご先祖様の供養をして頂くことが可能です。


どの宗派も過去帳を作って大丈夫なの?

もちろん大丈夫です。ご先祖様の存在を子孫に記録として残すということはとても大事なことです。

【浄土真宗本願寺派(西)】【浄土真宗大谷派(東)】は「お位牌」を作らず、「過去帳」や「法名軸」をお仏壇に供えることが本式とされています。これは浄土真宗の教えに基づいており、故人は現世にとどまることなくすぐに浄土で仏となると考えられているためです。

ちなみに【日蓮宗】の教えに熱心な方の中にはご先祖様の情報を記すだけでなく、日蓮聖人や歴代御法主上人の命日、大聖人の法難、お題目なども合わせて「過去帳」に記載される方もいたりします。


過去帳の「日付入り」と「日付無し」の違いって何?

過去帳の「日付入り」と「日付無し」の違いって何?

過去帳の中紙の上部に日付が書かれているものを「日付入り過去帳」と中紙の上部に日付が書かれていない「日付無し過去帳」の2種類があります。一般的にお仏壇でお祀りするのは「日付入り過去帳」が多く、「日付無し過去帳」は寺院などで使われます

日付入り過去帳とは

1日~31日までの日付が過去帳上部に書かれて付がいて、月命日順に故人様の情報が書かれます。例えば9月15日に亡くなったご先祖様がいれば15日のページに情報が記載されます。なので○月15日に亡くなった人が極端に多い場合などは、記入しきれなくなる事もあります。その場合は前後のページに記入する形となってしまいます。

お祀りの仕方としては毎日1ページずつめくり、その月命日のご先祖様にお線香をあげるといった感じで先祖供養をしていきます。

日付無し過去帳とは

単に亡くなった順に記載されるのが「日付無し過去帳」です。月命日は関係ないですし、過去帳に記載されない無駄なスペースは発生しません。

筆者の個人的な見解となりますが、もし日めくりして月命日にお線香をお供えするという行為をしない場合は、単に亡くなられた順で記載してある「日付無し過去帳」の方が子孫の方は見やすいような気がします。ここはご家族でご相談されて製作されると良いでしょう。


過去帳を自分で書くときの記入例(書き方)は?

過去帳を自分で書くときの記入例(書き方)は?

過去帳」に記載していく内容については次のものを記載していきます。

【◎必須】戒名 or 法名(没後のお名前)
【◎必須】没年月日(亡くなった日にち)
【◎必須】俗名(生前の名前)
【◎必須】没年齢(亡くなった年齢)
【▲任意】関係性(○○の嫁など)
【▲任意】仕事や功績(警察官であったなど)


なお「日付入りの過去帳」は、上部に日付が記入されている為、没年月日は月までしか記入しないことが一般的です。 反対に「日付無しの過去帳」については没年月日はをすべて入れて記入される形になります。

また、過去帳はなるべく墨で書き残すのが最良です。数十年以上墨の字は残ります。筆文字もなるべく細い筆で書くと見やすくなります。


過去帳の表面にも文字入れはできるの?

過去帳の表面にも文字入れはできるの?

ルミエールでは過去帳の表面に文字入れして頂くことも可能です。文字入れ内容としましては「○○家」や「○○家過去帳」や「○○家先祖代々」と文字入れします。この文字入れは任意ですので行いたい方のみという形でよいでしょう。

過去帳の材質によって「彫り文字」や「墨書き文字」で文字入れします。一般的に表面が木材の過去帳は「彫り文字」、布地で中央部が紙製で作成されている過去帳は「墨書き文字」となります。


過去帳を仏壇に飾る位置はどこ?

過去帳を仏壇に飾る位置はどこ?

過去帳」は、お仏壇の本尊が安置してある場所より段が低い位置に飾ります。モダン仏壇におきましては特に飾る位置に厳格な決まりはありませんが、「お位牌」が2段目右側に飾られている場合は、2段目の左側に飾るようにすると良いでしょう。

浄土真宗の方などは多いと思いますが、もし「お位牌」がない場合は2段目右側の現在の「お位牌」の位置に「過去帳」を飾られると良いでしょう。

※注意点としては「過去帳」の内部は紙ですので燃えやすい為、線香が万が一倒れた際のことを想定して、飾られることをおすすめします。なので前香炉・灯立ての近くはあまりおすすめできません。


過去帳には入魂するの?

お位牌などと違い、過去帳には入魂(魂入れ)はしません。過去帳はあくまでその家々の家系図のようなものですので入魂という概念はありません。

49日法要などの際も「寺院に記入してもらう以外」の用途では持参する必要はありません。


過去帳の記入は誰が書くの?住職?仏壇店?自分?

過去帳」は誰が書いても構いません。下記にメリット・デメリットを紹介します。

■住職に書いてもらう場合
【メリット】今後ずっと同じ字体で記載してもらえます(住職が変わらない限り)
【デメリット】お布施代がかかる
【デメリット】住職が文字入れに失敗してしまうことがある

■自分で記入する場合
【メリット】今後ずっと同じ字体で記載できる
【メリット】お布施代も文字入れ代もかからない
【デメリット】文字入れに失敗してしまうことがある

■仏壇店で記入する場合
【メリット】失敗して届くことはない(記入時に失敗しても新しい過去帳で作成し直しお届け)
【メリット】お布施代はかからない
【デメリット】文字入れ代はかかる
【デメリット】次回も同じ仏壇店に依頼しないと字体が変わる可能性がある


住職に書いてもらう場合の御礼はどうすればいいの?

過去帳」を住職に記入してもらった場合、住職に「お布施」を渡して御礼をします。記入をお願いするタイミングによって「お布施」の金額は異なりますし、お寺さんとの付き合いの深さによって異なります。

49日法要や各種法要と合わせて依頼する場合は、法要の事前に「過去帳」を住職に渡しておき、記入して頂くのが良いでしょう。このパターンが別途お願いするよりもお布施代の負担が少なくすむ方法と存じます。49日法要のお布施の相場は葬儀の際にお寺さんに払った金額の10分の1程度とされています。(例:葬儀で30万円お支払したら3万円が49日法要のお布施の相場)

法要とは関係なく記入だけお願いする場合は~1万円が一般的な相場ですが、記入して頂くご先祖様の数にもよりますのでご不明な場合はご住職に相談すると良いでしょう。


過去帳の記入でミスをしたときの修正の方法はあるの?

過去帳」の記入でミスをしてしまった場合はミスをした箇所に上から同じ種類の紙を上から貼ってミス部分を隠す方法があります。ですが綺麗に修正できるわけではありませんので、基本的には一発勝負だと思ってください。

当店で販売している「過去帳」の高級ランクの一部商品は「試し書きシート」が「過去帳」に付属されており、失敗した際に上から「試し書きシート」を切り取り、貼って修正頂けます。記入質前に筆の染み具合を確かめて頂くなどにも使うことが可能です。

過去帳」の記入時のおすすめの方法としては薄く鉛筆で下書きを書いてから記入することをおすすめします。その後、下書きを消しゴムで消しますが、その際に力を入れすぎで紙を破いたりしてしまわない様に、非常に薄く下書きをすることをおすすめします。

もし記入に対してご不安な場合は仏壇店に任せるか、住職にご依頼することをおすすめいたします。